一昨日娘の結婚式だった。
肌寒いが晴れていて気持ちが良かった。欠席者が一人もなくて本当に幸せだ。感謝しかない。実は風邪が流行り出す季節だけに心配していた。メニエール病を抱えて弱気になった母に10日前にキャンセルしたい旨を告げてきた時にはひどく落ち込んだ(その後医師の言葉や処方された薬が力となって元気になったみたいだ)。
出番
洗い張りした黒留袖の出番がきた。
髪のアップ、着付けは式の二時間前の予約時間だがそれを30分早めて設定し準備した。準備が完璧と思い余裕をもって出発、バス停の一番前でその到着を待っていた。頭の中で忘れ物はないかチェックしていると突然”帯!!!???”と浮かんできた。帯を忘れた💦この忘れ物は致命的だ。絶対戻らないといけない。その場でレンタルできるわけじゃないのだ。伊達締めや腰ひも等の小物は割高だが購入することはできるが帯は無理だ。心を決め引き返した。
幸い一本遅いバスに間に合った。予約時間ギリギリだった。前日会場の場所を確認していなかったら”大惨事”だった。”30分早めの設定”に助けられた。本当に良かった。
髪の長さももう5㎝長かったら髪型を自由に選べると美容師に言われた。それでも充分綺麗に仕上がったが今このまま5㎝伸ばそうかと悩み中だ。というのも時間を待たず息子の結婚がある可能性が出てきたのだ。今回髪を伸ばすのが結構しんどかった。変化がなく面白くない時間をもう一度味わいたくない思いが今のところ強い(≧◇≦)
着付けの担当者は柔らかい物腰でぎゅっぎゅっと強めに帯紐、帯を締めてきた。嫌じゃなかったのは彼女の纏った優しい雰囲気だったからだと思う。綺麗に着付けて貰った。心もきゅっと引き締まった。
待合室で待機してくれていた母と叔母に見せたら色あせてはいない、綺麗よと言われ嬉しくなった。お金はかかったけれど黒留袖を着ることを選んで良かった。
表情
父から武士道とはと幼い時から喜怒哀楽を表に出さない美しさを教えられたせいか(^_^;)?感情はあまり表に出さないことが自分としてはごく自然なことだった。現代にはほとんどマッチしない。表情豊かな方が愛される。それは分かっていても昔から培われた癖は直らない。
今回も表情が硬くなってしまったらしい。そう思ってなかったけれど周りから気丈だねしっかりしてるねなんてあまりうれしくない言葉を掛けられ少しショックだった。相手は悪気はなくむしろ褒めていることは理解している。
カメラマンや遠くに座っている人の目には映っていなかったのだろうが、実は非常に感動していたのだ。
ツーっと涙が伝ってきたのはチャペルでベールダウンの後ハグし”綺麗だよ。大好きだよ”と伝えた直後だった。暗い室内で。もう一度は式の最後親への手紙を読んでくれる直前だ。なぜか直前。自然に涙がこぼれ落ち涙を拭わずそのままにしていた。いや二度ほど手で押さえたか。一人だけ(今のところ)気付いた人がいた。一番下の弟のパートナーだ。彼女は繊細で周りをよく見ている人だ。分かってくれる人が一人でもいると思うと心が温まる。
娘の目には感動していないと映ったのだろう、次の日(昨日)祝儀を受け取りに立ち寄った時少し責めてきた。新郎の両親が涙を拭う場面が画像に大きく映っているのにうちは泣かなかったから写っていないんだよと。これを聞いた時”分かる人だけでいい”と思っていてはいけないと思った。一番大切な人には丁寧に押しつけがましくなく表現することは大切なことだと。
今日朝一で仕事日の娘にLINEで早速伝えた。
華やいだ瞬間
娘の嬉々とした表情の美しさやその友達の多さに愛されキャラを感じ嬉しくなった。
心が華やいだ瞬間のうちの一つに母と少し認知症がある叔母の明るい表情を見た時本当に嬉しくなった。何度もひな壇に行き写真を撮ったり、インタビューを受けてキラキラ答えていた。その内容もバッチグー(死語?(笑))な答えを繰り出していた。後半はぐったりしてると思ったが最後皆が撮り終え満足したのかひな壇が寂しくなっている時促されてたことがきっかけだが写真を撮りに行って会場皆を盛り上げていた。
年を重ねた女性が元気で笑っているとみんなそれに引き込まれるものなのかもしれない。
最高に嬉しかった。
手作り
手作りの結婚式だった。
今は昔のように”同じ段取り”ではないようだ。スタッフと綿密な打ち合わせをしたらしい。
二人がいない間も二人の好みの音楽(Mrs. Green Apple、Nissy等)色々な映像が流れた。それはほとんど娘が編集したらしい。気分が上がった。楽しかった。大変だっただろうと思う。
披露宴直前でお色直しのドレスの色を予想し宴半ばで答え合わせし当てた人にはチョコを配ったり、TV番組ダウンタウンの浜田雅攻氏司会の「格付け」を真似て牛肉、米、ホワイトチョコの三種類それぞれ高級品とスーパー商品を当てるゲーム?があったり(因みに全問正解は4,5人いてじゃんけん一発で下の弟のパートナーが一位に選ばれ松坂牛をゲットした。更に言うと彼女はドレスの色も当てた(^▽^)!)。
心地好い疲労
実際何も式のことにはタッチしていなかったがホテルの手配、支払い、二次会会場の選択、タクシーの支払いをどうするか打ち合わせしたり、母の体調の変化を心配したり、叔母の認知症に関し従弟たちから出席を強く反対されたり、体調のことだけに先行きが不透明で対応が疲れた(叔母の認知症に対する従弟たちの接し方に関して少々疑問が生まれたから機会があったら触れようと思う)。
母、叔母に関して言うと実際大きなことは起こる気配もなかった。本当に良かった。
親族だけではなく会場全てのほぼ初対面の人との挨拶は思った以上に疲れた。写真やビデオを撮られその場で流すと聞いていたから背筋を伸ばしてちゃんとしてなきゃと最初は思っていたけれど構ってられなくなった。画面に映る自分の姿をそのまま受け入れ、皆(自分を含む)楽しんでいるとその笑顔で確認した。
疲れたが心は満足した。楽しんだ。
娘と娘の笑顔を作ってくれるパートナーに感謝した。