昨年秋受けた検診で腫瘍マーカーが基準値を超えた。ショックだった。全く無自覚だった。こういうものは本当に突然来るものだと思った。自分を自分じゃないと思いたい衝動と闘った。原因は年齢によるものもあると思うが、一年半にわたる不眠生活が大きく影響しているのは間違いない。睡眠は健康維持にとても大切。

癌は遺伝的にはなくはない。一例を覗いて子育てを終えて大分時間が経った時に発症している。それにその一例も父の弟が30代で病気で亡くなっているが解剖していないため死に至った原因は憶測の域を出ない。

検査結果が分かるまでの一か月半何を考えていたかはっきり覚えていない。眠りたいのに眠れぬ日が更に続いた。そんな中仕事があったのは本当に有難かった。その間だけ考えることを止めることが出来た。結果が出る少し前から”覚悟を決めなきゃ”、”もしそうだったら出来るだけのことはしよう”と悟りを開いたように穏やかになっていったのを覚えている。

精密検査の結果は陰性。経過観察は残るもののほっとした。

血液検査

昨年秋大腸検査を受けた時、事前の診察でその年の夏に鮮血の下血が続いたことを伝えていなかった為(動転して伝え忘れた)心配だと医師に伝えると一年後の検査でいいと思うけれど気になるのだったら半年後にも検査を受けますかと言ってくれたので、息子の意見も取り入れ半年後に予約を入れた。それが結果”良いこと”に繋がった。

その”予約”の五月中旬に受診した。昨年担当してくれた先生は4月移動して別の医師が担当になった。その先生は写真や組織検査結果を見て大腸検査の必要性はないとハッキリ伝えてきた。むしろ腫瘍マーカーの項目が入った血液検査をした方がいいでしょうとのことだった。腫瘍マーカーの数値が高くなっていたら別の臓器を疑わなければならないとも伝えてきた。話が違うよ~(T_T)と心の中でツッコんだ。

その一週間後検査結果を聞きに行った。実はその二日前からソワソワ落ち着かなくなった(それまでは考えないようにしていた) 。他の臓器だったとすれば半年は放置したということだ。でもそれは自身の判断だからどんな結果になったとしても前向きに受け止めようと決めた。

ドキドキしながら先生の話に耳を傾けた。結果は基準値に戻っていた。移動してきた新しい先生の勧めで大腸検査ではなく血液検査を受けて良かった。解放感が溢れ出た。診察室で心の中で何度も神に感謝した。今まで生きてきてこれほど感謝したことはない。これからは一日一日感謝して、楽しいことを一つでも増やしてワクワクして過ごしていきたい。

塞翁が馬?

診察室で画面に映し出された血液検査の項目の赤文字に違和感感じた直後、先生に”何か薬のんでますか”と聞かれた。心の中で神に感謝しまくっていたから驚いた。その赤文字表示は五項目だった。

思い浮かんだのは、今年三月末に受けた眼瞼下垂手術後処方されたクラシエ柴苓湯とリザベン100㎎。術後毎日二か月飲んでいた。特に目立った副作用はなく、気付いたことと言えば、トイレの回数が増えたことと夜就寝時に鼻に貼るテープを必要としなくなったことだ。むくみを取る為であろうし、スギやヒノキに反応する花粉症だと自覚があったから目をこすらないようにするためのものだろうと思った。目の前の医師にそう伝えた。すぐ調べてくれた

リザベンは肝機能障害を引き起こす可能性があると書かれていた。全ての人ではないけれど自身はその一人に該当してしまったらしい。残念だ。(クラシエ柴苓湯はその時覚えていなくて先生に調べて貰えなかった。)

因みに血液検査で特に数値が上がった項目はALTとγ‐GTP。ALTが基準値Maxの6.4倍、γ‐GTPの基準値Maxの3倍だった。

五月の中旬鏡を見て顔色が変わったと思ったのはこれが原因かもしれない。

すぐに眼瞼下垂手術を受けた医院に連絡し対処を仰いだ。二種類の薬全て飲むのを中断するようにとのことだった。

先に話した”良いこと”がこのこと。別件で受診したことで分かったこと。今気付けたことに更に感謝した。人との出会い、”一年後の受診”にしなかった自分の直感や息子娘の後押し、今回のことは何かに守られているような気がしてならない。不思議な感じだ。感謝。