四月に入り睡眠が妨げられるほどモヤモヤしたり、焦ったり、落ち着かない日々を過ごしてきたが、昨日心が定まり少し落ち着いた。
畳みかけ
今年一月芸能事務所からマネジメント契約をして欲しいと強く言われよく考えて断ったことは以前にも触れた。断れたことにホッとし、心も軽く明るくなった。それからはそれまで通り事務所作のショートムービー作成に二度ほど参加した。
しかし四月一日芸能事務所の担当者から夜LINE電話が入りマネジメント契約をして欲しいと再度押された。げんなりした。
何が問題で前回断ったのかそれを教えて欲しい。お金のことじゃないのかと言ってきた。確かに一度に15万円を用意するのは日常生活ではないことだ。そう伝えると(聞かれたから)四月から体制が変わって分割払いできるようになったと被せる様に話してきた。
分割なら月いくら払えるかと質問してきた。分割だからいいわけじゃないと何度伝えても引き下がらない。隙間を開けず喋りまくってきた。面倒になり無理すれば3万円くらいかもしれないと言うとじゃあ5カ月ですねと話を先に進めようとする。
ちょっと待って、そういうつもりじゃない、聞かれたから答えただけだ。断った理由はお金だけじゃない、一番引っかかるのは契約書を事前に確認することが出来ないことだと一月に話したことを繰り返した。土地売買にしても商談にしても契約書は双方持つはずなのに事務所の契約書は事前に検討する時間がなく、自分の手元に残らないことだと。
すると彼は芸能界は違うんですよ。取り交わすのはそれは大きな会社でうちみたいな個人事務所は事務所に保管しなきゃならんのですと答えにならないことを繰り返した。イライラして声が強張っているのが分かった。
最後は泣き落とし。いつも人に逃げられるのです。だから契約書を交わしたいんだと。最近60代の男性が大きな作品のオーディションに合格後契約を交わしたとその担当者が話していたことを思いだし契約するなら自分も同じパターンにしたいと伝えると、60代の彼には長い間ショートムービーやレッスンに参加してもらった間柄だから信用がある。だから契約前にオーディションに行くことを許したんだ。でもあなた(自身)とは浅いお付き合いで信用度が違うんですよ、だから契約が必要なんだと。
浅い付き合いなのはお互い様だ。だから契約書にやすやすとサインなんかできない。でもその時の自身は夜遅くの45分弱の”敢えてつじつまを合わせない”強引なやり取りに疲れ果て、面倒になり(泣き落としに弱いのもある💦)YESと答えてしまっていた。
相談
娘、友人二人に相談した。
口々に胡散臭い。騙されてるよ。気を付けてと。
友人の一人はその娘が東京の芸能事務所に所属しているから色々聞いてもらった。自分は契約時にレッスン料は必要だったけれど書類作成にお金は掛からなかった。気を付けてとのことだった。
娘は初め頭から危険なダメな会社だよと強く言ってきたけれど、仕事を持つのが当たり前じゃなくなる年齢を前にして何か新しいことに飛び込んでみたいんだという自身の言葉に強くは言わなくなっていた。
ネット検索してると契約書はサイン前に専門家に見てもらう必要があると赤文字で書かれている文章が目に入った。当日その場で司法書士が作成した契約書を充分理解するのは無理に等しい。その場で理解できないものにすぐサインするなんて(たとえ個人経営の芸能事務所がそのやり方だと主張しても)出来ないと思う自分は正しいのだと確認できた。それを担当者に強い態度で伝える(弁護士に相談した結果と言葉を添える)為市の弁護士無料相談に申し込んだ。
相性
昨日午前中予約の15分前に受付窓口に到着した。程なくパーテーションで区切られた部屋の一角に案内された。
弁護士は50代と思われる男性だった。早口で頭の回転が速く単刀直入に話してくる。リズムが合わず話難かった。25分間の枠だとはいえ急かされる感じだった。弁護士ならまず傾聴する雰囲気を出すものだと思っていたがまるで違った。緊張すると吃音が出てしまうが人生初めての弁護士の前でその”癖”が出てしまった。上手く口が回らない。自分が話している内容がフワフワしていて纏まりがなく恥ずかしくなった(^_^;)
ただそれでも声に出すことで自分の考えや立ち位置に気付くことがあるものだ。お金にならないことでもやりたいことを続けていきたいのだ。その延長線上に報酬があればなおよい位の感覚だ。ただそこにお金を巻き上げようとする誰かの悪意があってはならない。
弁護士が言うには自身は少し押せばお金をホイホイ出すタイプで狙われやすいとのことだった。あなたを大切に扱わない会社にこれ以上関わりたいですかと問われた。もうすでに3万円(実際は+5万円)払っているんですよ。仕事じゃないじゃないですか。ショートムービーはお金払って出演して何になるんですか。経験値を挙げてオーディションに合格する率を上げる為と担当者は言っていましたと答えたとたん、もうエージェント契約もその会社と結ぶことはお勧めしませんとハッキリ言われた。芸能事務所でもネットで検索するだけでなく色々調べてあなたを大切に扱ってくれるところに行くべきだと助言してくれた。
マネジメント契約の話が出た一月時点では契約とはサイン前に双方条件をすり合わせ契約書を作成し納得した上でサインするのが当たり前と認識していたが、担当者と話すうちそれがいつの間にか崩れて担当者の言葉に影響されていた。そして一度YESと答えたため今度は自分の言葉に縛られることとなった。でも今回弁護士に相談してマインドコントロールされていると自覚できた。
弁護士によれば35万円(事務所20万円負担、自身15万円負担)は支払わなくていいとのことだった。逆に振り込んだ3万円を返してもらう権利があると言ったがこれ以上もめたくないからそれは手放そうと思った。そもそも契約書に1頁5万円の契約書なんてないと。万が一あったとしたら著名人が芸能事務所と契約する時に発生するレベルの額だと。
マインドコントロールされていても弁護士に相談する余力があって良かったと思う。
修羅場
契約書サインする為に設定された日が2日後だ。弁護士は電話をしてそれをキャンセルしてもいいが、あなたの場合話して言いくるめられる可能性大だから無視していいということだった。電話が鳴っても出ないようにとも。
自分を守ることは大切だが、ただ完全に無視することは人として出来ない。だから弁護士と相談した結果事務所を辞めると残しLINEを削除しようと思う。履歴書に家電、携帯電話の番号が残っているからそちらに掛かってくると予想される。訪問を受けるかもしれない。どういう手段を使ってくるか予想できなくて恐ろしいが壁を乗り越えようと思う。弁護士も何かあったらまた相談に来なさいとのことだった。心強い。
