小学校入学後同じクラスになったKくんの話。
給食
一年生の時のことを覚えてるから凄く強烈な印象だった。
Kくんは自身のことが好きだと公言していたと思う。生活しづらかった。好意がうれしいというゆとりなどなく、どうしてくっついてくるのか分からず戸惑っていた。
班も一緒、隣り合わせで給食を食べなきゃならなかった。しゃべりながら食べるから口からいろんなものが出てきていたのを覚えている。周りのからかう感じも嫌だった。居心地が悪かった。でも顔をゆがめるだけで嫌だと表現できないでいた。
そんな時、自身の転校の話が出た。ほっとした。
今からすればとて愛らしい少年だったと思う。自分の感情を素直に出したまでのことなのだ。周りがからかったりちゃかしたり囃し立てなければもう少しこちらの感情も変わっていたと思う。
転校先で
転校先にKくんも暫くして転校してきた。小学低学年か中学年になったばかりの時だったと思う。
信じられなかった。同じクラスにはならなかったけど、目に映る範囲に存在するようになった。自意識過剰とも思えるし、過去の経験に縛られていたのかもしれない。でも実際、授業と授業の間の休みに廊下を歩いているとKくんとその友達が後ろを付いてきたことが続いたと思う。何度も続いたからある時学校の中二階で”お前なんか大嫌いだ”といらいらしながら彼の友達の前で言い放ってしまった。
時間を隔てずある日の放課後、Kくんが友だちと自身の後をつけてきた。悪口を大声でいいながら近づいてきた。恐ろしくなって速足で公園を横切ろうとしたとき、捕まえられて暴力を受けた。衣服が土で汚れた。泣きながら家に帰った。母に話をしたが、どう対処したかは聞いていない。
丁寧に向き合う
それからも後ろから罵声を浴びせられたことはあった。嫌だったが、それも仕方なしと思った。追い回されて嫌な思いをしてきたし暴力は何があっても肯定は出来ないが、それを冷静に丁寧に表現せずに爆発させ、それも友だちの前で恥をかかせたのだ。
幼い時から自身は心に溜め込む癖がある。知らず知らず溜め込む場合もあるから厄介だ。そして何か刺激があると吐き出してしまう。考えてみればそれも大切なことだとも思う。無意識に心の病気にならないようにしているのかもしれない。
でも相手とのより良い関係を築くために出来るなら冷静に判断できるタイミングを知り対処するのがベストだ。それを助けてくれるのが書くこと。可視化すること。そう感じている。