繋がっていると今回不眠と痩せたことで感じた。
検診
今年8月受けた検診で数値が正常値を超えて警告域に達した項目があった。結果は9月末のある夜受け取った。腫瘍マーカーの数値が標準を超えていた。自分の検査結果ではないと何度も言い聞かせ記憶を上書きしようとした。目の前が暗くなった。それでも動かずにはいられなくて次の日病院に電話をし、3日後に予約を入れた。こういうことは突然やってくるものだと聞くが今回実感することになった。
CT検査
過去の検診結果を含む全てのデータを保有している病院に行ってCTを取ることになった。医師はこの値なら年齢を考えるとそんなこともありますよと心を和らげる言葉を投げかけてくれていたが、画像を見て声色が変わった。直腸に影があった。
今は色んな科での見解が瞬時に共有できる時代。自分のカルテを見て感動した。検査室での見解が書かれたカルテが診察室のテーブルに置かれたデスクトップの大きな画面で確認できた。複数人数で見解を出し合い医師が判断する。少しでもミスを防ぐ良い方法だと感じた。自分の身体の変化を出来るだけ冷静に受け止められる良い方法だ。昭和時代のドラマに良く出てくる親族が事実を本人に内緒にし陰で苦しむシーンはもう生まれてこないだろう。
この病院に引き続きかかりたかったが、少々遠方だったため最寄りの病院に紹介状を書いてもらった。出来るだけ早く行きたいと思ったけれど、何曜日が都合がいいですかと何故かのんびりした(そう感じた)問いに自然仕事がない日を伝えた。そうしていたら、考えていたより少し遅めの日に予約が紹介先の病院に入ってしまった。急を要するものじゃないの?と思いながらもそれに従った。ここは少し強引に明日にでもと伝えるべきだった。”待ち時間”がしんどいのだ。
余談だが、CTを受けたその日に用事がなければかかってこない母から何故か電話があり、昼間何故いなかったのか問い詰められた。母親とは子どもに関して鋭い感覚を持っているものだと感じた。嘘をつくのも変だと思い、現状を隠さず話した。後に話してよかったと思えた瞬間がある。それはまたの機会にする。
大腸検査
10月半ば、父の命日に最寄りの病院での診察。なんか複雑な気持ちになった。
数値が標準を少し上回っていても臓器に癌があるとは限らないのかと前述の医師とのやり取りを思い出し尋ねると、普段から標準値を行き来している人なら分かるが今まで数値が上回った事がない人の場合はその限りじゃないと言われてナーバスになった。コロナで一年位検診を伸ばしても多分大丈夫だと勝手に決めた自分を呪った。病気と闘う覚悟を決めなきゃと思った。
一週間後の自分の誕生日に大腸検査を受けることになった。父の命日と自分の誕生日。なんだかなぁと思いながら受けた。
午後検査とのことで、当日朝は絶食。9時から塩水のような液体を50ml位を15分かけて飲む。3回目からは10分間隔で飲んでいく。500ml位の量を飲まなきゃならないのが苦痛だった。最後の5回分は10分では飲み干せず2時間ほどかけて飲んだ。飲み終わったのは12時少し前位。吐き気を伴ったから時間がかかった。
吐き気はおさまっていたものの朝食を取らず腸にも何も入っていない状態だから力が入らずふらふらしながらバスに乗り途中娘が乗ってきて合流した。彼女が傍にいるだけで力が湧いてきた。本当にありがたかった。
静脈麻酔は脳に良くないことは充分承知の上で受けた。途中起きた。鈍痛を感じたからだ。追加投与された。がしかしうっすら意識がある。横にビニールを用意された。戻すと思ったのだろう。でも吐き気は全く感じなかった。あと少しだからね。頑張ってと声を掛けられたが、それどころじゃなかった。その内何やら色んな人が集まってきて”そこそこ、無理やな”とか言っていた。何が?と突っ込みたかった。ここまでの痛み我慢したんだから最後まで頑張ってよと。暫くしてゆっくりと”引き上げている”のが分かった。我慢できない痛みではないものの異物感は半端なく、早く終わって欲しい、まだかと思いながら待っていた。ふっと肩に手を当てられ(大門未知子の様に(*^_^*))”ポリープ三個あるうち一つは取れませんでした。開腹するかは医師とお話ししてください”とのことだった。なんでやねんと思いながらもホッとした。
検査結果
30代後半だろうか、大きな声で滑舌良くお話をする先生で気持ちがいい。その先生が結論を先に言わず写真をみて説明を続けようとしていた。聞きたいことは一点だけ。せかすような形になった。CTに影があったように見えたものは存在せず、ポリープ二つも問題ないとのことだった。残りのポリープについては盲腸近くの曲がり角の奥にポリープがあってワイヤーで引っかけることが出来ない位置な為経過観察とすることになった。無理すると取り切れずに出血することがあるとのことだった。
頭の中は癌がなかったということで浮かれすぎて肝心なことを話すことを忘れていた。それは夏下血があったことだ。痔もちな為、その出血と思い込んでいたこともあった。後の胃カメラ検査結果を聞いた時にその話をした。
胃カメラ検査&結果
大腸検査の10日後胃カメラ検査を受けた。大腸検査よりもめっちゃ楽だった。体力を奪われることなく空腹を我慢するだけで良かった。今回も静脈麻酔を選んだ。(結果を待つ10日間の間に婦人科の検査をかかりつけの病院で受け、問題ないことを紹介状にしてもらっていた。時間を一秒でも無駄にしたくなかった。)今度は息子に付き添ってもらった。心強かった。
先週木曜日結果を聞きに行った。ポリープは多少あったけれど、問題ないとのことだった。叔父が中喉頭癌、直腸癌になったことも話した。(死因は中喉頭癌だったため喉も念入りにカメラで診て貰っていた。)医師曰く喉頭癌はヘビーな喫煙、飲酒によるもの、それがなければ余り考えなくて大丈夫とのことだった。
只、痔もちと下血のことを話したら気になるようだったら半年後大腸検査をしましょうと言われ、そうすることにした。医師は一年後でもいいというような口ぶりだったけれど、不安は出来るだけ少ない方がいいと感じたから半年後にしようと思った。
数値
腫瘍マーカーの数値の意味はどう捉えたらいいのか。
先生は“僕らでも測ったらこれくらいの数値出ることありますから。だから検診で腫瘍マーカーはお勧めしていないんです”と言っていた。どういうことだろう。症状が出たら遅いのではと感じる。
しかしながら同時にテレビの番組での情報が頭に浮かんだ。ある一定の細胞が癌化することはどの人にもあってそれがどこかの臓器に定着し増える人もいれば、それをやり過ごし何ともなく生活する人もいると。自分はどっちなのだろう。線虫を使って調べるべきだろうか。悩んでいる。
当たり前じゃない幸せ
今回の経験で一日の大切さが身に染みた。大切に過ごせることの幸せ。まだ不安が完全になくなったわけではないけれど、とりあえず今この瞬間はこの結果で眠れる幸せを素直に受け止めようと思う。