中学生から目が悪く眼鏡生活してきた。最初は眼鏡をかけると別人になったみたいで嬉しかった。でも実物より目が小さく見えて残念に感じるようになり授業以外眼鏡を掛けなくなった。目にはあまり良くないことだが色気のつく高校時代はそんなこと構わなかった。大学生からはハードコンタクトレンズのお世話になり眼鏡をかけるのは自宅にいる時だけになった。

フレーム

初代眼鏡は銀縁だった。頭が良さそうに見えて嬉しかった。高校生になると視力低下が進みフレームを変えた。壊したり更なる視力低下によりべっ甲系、黒ぶちも経験した。フレームを変えても瓶底眼鏡には変わらなかったし、掛けるのは授業中だけだったし大学生に至ってはコンタクトレンズだったからフレームにこだわりはあまりなかった。でも子どもができてコンタクトを付ける暇も無くなった30代からはフレームに拘るようになった。女子力アップになるとTV番組で知識を得たピンクとか赤紫色に変えた。ドラえもんのスネ夫のお母さんが掛けている眼鏡のタイプだ。

小さい目を少しでも小さく見せないよう鼻パッドがフレームと一体化したものを選んだ。鼻パットが独立しているタイプのものだと目とレンズの距離がある分目が小さく見えてしまう。涙ぐましい程努力をしていた(笑)

異色

眼鏡を同時にいくつか持つようになったのは昔より価格が低い品物が多くなった40代から。数点持つと安心する。今は三点持っている。常時かけている眼鏡がふと見つからなくなった時もう一つを取り出せばいい。探す時間を持たずに済む。災害時に慌てないようにするためもある。

どういう心境だったかは忘れたが数年前それまで手にしたことのない眼鏡を買った。当時全く頭にもなかった色だ。選んだものはオレンジ色でそれも鼻パットがある。違う自分になりたかったのかもしれない。

しかし、購入ししたものの数年使用しなかった。災害用のものとしての”位置”にあった。

一昨年の夏、いつもの”ザーマス眼鏡”が一時行方不明になり仮に掛けていたオレンジ眼鏡をかけ直すのを忘れて出勤した。仕方ないからそのまま仕事に入ったら、仕事しやすいことに気が付いた。汗でずれ落ちにくいのだ。眼鏡自体も軽くて耳に負担が少ない。それ以来ずっと目が小さく見えてしまうオレンジ眼鏡を着用している。見た目より実用的なものを重視した。

意外

二日前、通っている整形外科でリハビリ補助してくれる女性が突然眼鏡を買った話をしてきた。

普段家で眼鏡を掛けているが、先日眼鏡を買った。選んだ眼鏡は自身と同じ色合いのものを購入したとのこと。”真似しちゃいました”と。

そういえば昨年母と伯父の葬式で会った時、今年二月実家に帰った時の二度綺麗な色だね、似合ってると褒められた。

眼鏡を褒められたのは眼鏡生活で初めてだ。自分と周りの感覚が違うことを知れた。何よりお世辞ではなく本当にそう思っていると感じとることが出来て嬉しさが倍増した。