幼稚園で出会った。しっかり者と始終口を半開きにしてボーっとした自身。頭の回転が速く、口も達者なのでいつでも彼女がリードする形になった。

小学校転校

入学して間もなく転校が決まった。幼稚園で出会った幼馴染と離れたくないと思ってなかった。寂しいと思わなかった。幼かったからか。

転校先で再会

転校した先の小学校でのんびり学生生活を過ごしていたと思う。低学年はあまり記憶がない。僅かに覚えてるうちの一つは、その幼馴染が同じ小学校に時を隔てず転校してきたことだ。衝撃的だった。

高校

中学は小学生から大体そのまま上がるのでクラスは違えど同じ環境で生活していた。高校も一緒の学校に進学した。英語塾でも一緒。下校も一緒。親もお互い知っているから家族で行くキャンプも一緒だったことがある。ここまでは誰もとはいわなくてもありうることだと思う。一緒が当たり前だった。

突然高校から自転車で帰宅する途中で忘れられない言葉を言われた。

”私たち幼馴染じゃなかったら友だちになってなかったよね。”

耳を疑った。双子の姉妹の様に思っていたから晴天の霹靂。自身が何か気に障ることを言ったのかもしれない。でも思い当たらない。あまりに衝撃的で呑み込めなかった。頭になかったことだからフリーズしてしまった。しばらくして聞き間違いだと思おうと思った。反論出来なかった。自分の感情をコントロールできないまま帰宅した。

このことを心の中に封印して幼稚園からの付き合いをなぜか保とうとしていた。今思えば怒れば良かったと感じる。

大学時代

驚くことに学校は違えど同じ地域の大学に進学した。彼女は寮。自身は一年生は寮生活を送るも二年生からは下宿、三年生から二年間は一人暮らしを送った。

二年生になるや彼女は自身の下宿に彼女の友だちと夜遊びして泊まるのが常になった。三人で出かけることはあってもちっとも楽しくない。二人の言葉一つ一つが自身を下にみていること、自身が彼女たちの無料宿泊施設の主人だと感じてしまっていた。たまらず、同じ下宿の友人に相談することでやっと決意することが出来た。

それ以降彼女からの誘いや宿泊要請を一斉絶った。それからは連絡は来ない。今も音信不通だ。こちらから連絡をするつもりはない。自身の反省はある。話し合わなかったこと。怒ったり、意見をぶつけることをしなかった。

学んだこと

表現する大切さ。たとえネガティヴなことでも意思表示をすることが何より必要だ。

馬鹿にされてる、下にみられてると感じた時、自分の感情を表現し、説明してもなおやめない場合すぐに離れること。(場合によっては説明しなくてもすぐに離れた方がいいこともあると思う。何より相性があるから。)

人は動物だから本能で比較し優劣をつける。それを自覚した上で、人をあらゆる方向から見ることを意識してみる。優等生ではないが心に傷がある分それを強く意識していると思う。

色々学べたことを思えばこの腐れ縁と思えることも良かったことの一つなのかもしれない。何より色々相談することで下宿で出会った友人とより深く心を通わせることができたのだから。