約束の二日前のことだ。

言い出しっぺの先輩が昨年末から企画し日程調整してきた飲み会をドタキャンした。退職した人に幹事を任せ、退職したもう一人に出欠を取るアプリ?を作ってもらい一人以外(彼女は集団が苦手だと以前話していたし彼女が率先して自分は抜かしてくれていいとLINEで伝えてきた)はなんとか調整できた日をだ。理由は義姉夫婦の突然の訪問だ。毎年のことなら大体予測はつくだろう。勿論家族親せき付き合いは大切だ。ただ今回はどうしても軽んぜられたと思ってしまう。悲しかった。それは自身だけではなかった。

宴会

昨日学生街にある居酒屋に集まった。

自身同様他三人も言い出しっぺ先輩が集めた人たちだからか最初は前のめりに陽気にふるまう雰囲気にはなかった。でもそこはお酒の力を借りた(#^^#)

酔いが回るとドタキャンに纏わるそれぞれの思いを吐露し始めた。真相を確かめるすべはないけれど互いに吐き出すことでストレスを緩和できるのだ。意味がある。

幹事は今回最初から欠席に丸印を付けた先輩にストレスを感じていたそうだ。やりとりの文面を見せて貰った。特に圧力を感じさせるものではなかったけれど、欠席する彼女に細かく指図されることに彼は辟易したのかもしれない。物凄くストレスだったのだろう、何度も憤っていた。

後輩と自身は最初から欠席を決めていた先輩と今回ドタキャンした先輩はニコイチだと確認し合った。ツーカーの相手が不参加の会に参加したくなくなったというのが理由の芯なのではないかと。

大人として恥ずかしいふるまいをする人が身近にいるとは思いたくなかったから最初から感じていた”その勘”を抑え込んでいた。でも後輩と話すうちその勘が正しいと思えて来た。もし周りを振り回したのが自分なら親戚の突然の訪問を確認した時は親戚に事情を話し延期してもらうか、それが無理ならその訪問の準備をした上で中座する。近くなのだから少し顔を出すだろう。今となっては彼女から来た”申し訳ない”というLINEの文字がかすれて見える。

感謝

ただ今回集まって四人の本心を感じることが出来て良かった。仕事に対する気持ちや家族のことを聴いたり、夢中になったドラマの話等盛り上がった。確認したかった人間関係も後輩に尋ねることができた。職場では口を閉じてる自身も少しだけれど心をオープンにすることが出来た。

それもこれも言い出しっぺの先輩が声を掛けてドタキャンしてくれたからなのだ。皮肉ではなく、メンバーを集めてくれた彼女に感謝する。ここで文章を書くうち気持ちが整理できてきた。それにも感謝だ。