影響を与えてくれた映画がある(ネタバレあります)。ただストーリーを楽しむだけじゃない見方を教えてくれたのは、”ジョーブラックをよろしく”だ。
B・ピットが神秘的で、周りを威圧するオーラと青年の純粋さ両方を楽しめる。なにより美しい。A・ホプキンスも大好きだ。鋭い視線、広い視野、懐の深さを自然に出せる俳優。頭をトントンされるのは嫌いだが、彼ならされてみたい。C・フォーラニも清純さとセクシーさが何故か調和していてブラピとのやり取りに自然と入っていけた。
愛の定義
映画の後半に出てくるセリフが心に響く。ジョーブラックとクインスの会話。
”相手が愛しているとなぜわかる”の問いに…
“欠点を許してくれる 一つの欠点でなくすべてを 互いの秘密に通じてる 胸の一番奥の暗い秘密にさえ 秘密のない自由 解き放たれ 何も恐れることなく愛し合える 相手のすべてを知ってるから” このセリフを言えるならいつか言ってみたい。
解放
父親の誕生日パーティ前、スーザンの姉アリソンとパパとの会話。
長年妹を一番に愛しているのを表に出すことを躊躇わない父親。幼い時からそれを受け止め続けてきた長女は、深い傷がなかなか癒えなかっただろうと自身に重ねて思った。
彼女は”私は一番じゃなくても愛されてる 何不自由なく育ててくれた 私の感じたパパの愛 それで十分 ひいきはいいの 自然なことよ パパは私のパパ 私もパパが大好きよ”と、言葉を父親にプレゼントする。そしてハグ。
初めてこのシーンを観た時、声をあげて泣いた。涙が止まらなかった。何度も繰り返し観て心が落ち着くのを待った程。何度お湯をかけても形が変わらなかった堅い氷が緩やかに溶けていく感じだった。
理屈は要らない。ただ泣けた。凝り固まった心を柔らかくほぐしてくれた。映画の力は半端ない。これからも色々な映画に出会いたい。