人間一人で生きていくのは難しい。例えば肥料を作る人、お米を作る人、運搬する人、売る人等、役割分担して生活する。スムーズに事を進めるために必要になってくるポイントの一つは円滑な人間関係だと思う。そこには意見を言い合える信頼と感謝と尊敬と柔軟性がある。信頼、柔軟性はある程度人に揉まれないと育たないものだとも思う。
大抵は最初は距離感を考えて接することが多い中、やたらとタイミングが合ったり、考えていることが一緒だったりする人に出会ったことがある。彼女とは学生時代から7年間一緒だった。今は離れて暮らしているが時々連絡を取っている。その時のお互いの状況を報告し合ったらほとんど同じこと考えていて、やっぱ凄いね!シンクロしてる!とか言ってキャーキャー騒いでいる。
相性が合う人に出くす確率はそう高くない。だから大切にしたいと思う。出会えたことが超ラッキーなのだ。
ここ最近それが色々な形で頭に入ってくる。(以下ネタバレ注意)
梨泰院クラス
パク・ソジュン主演の梨泰院クラスは最高だった。自分の信念を曲げず、でも人に自分の考えを押し付けず困難に立ち向かっていく姿は理想そのもの。女性に対しても一途でブレない。兎に角カッコいい。
大きく立ちはだかる、それも理不尽極まりない相手に静かに挑んでいくさまに釘付けになった。又仲間たちも魅力的だ。年齢、性的思考、生い立ちなど全く関係ない。信頼関係が何よりも一番大切と感じている人たちが集まっている。本気でぶつかって、守りたいと思える仲間が周りにいて羨ましい。
恋愛事情もドラマの柱の一つだ。
高校時代からの想いを遂げたいパク・セロイ。それを知りながら煮え切らない態度をとる匂わせ女子と彼の過去を知り彼への信頼と愛情を深めていく一途な女子との関係だ。自身は断然後者が好きだ。
匂わせ女子に親がいないという生い立ちが彼女の行動をそうさせた。寂しさと闘っている時目の前に大学進学をチラつかせられたら思わず飛びついてしまうのかもしれない。たとえ誰かを裏切ることになったとしても。それは一万歩譲って理解できる。きっと自分なら毎晩眠れない程激しく後悔してしまうだろう。卒業後は全く別な会社に強引に就職すると思う。違う形でチャン・デヒに恩返しをする。そしてパク・セロイとは連絡をあえて取らないだろう。理解できない行動をとる彼女にイライラさせられた。パク・セロイの好意に甘えているところが好きではなかった(最後は義理を通すところがカッコよかった)。
仲間やその一人の一途女子イソ、それと対比する他のキャストを観ていると相性の良さが物事を大きく動かす大切なものの一つと感じる。
大地の子
なかなか読み進めることが出来ていない”大地の子”。主人公陸一心と養父、友、その想い人江月梅とのも出会いも奇跡だった。
一心がその想いに応えようとしてもなかなか出来る状況じゃない時、彼らは見返りなど求める前に力になろうとする。その姿に涙する。
味方が誰か分からない陸一心にとって命をつなぎとめることが出来たのはこの二人との出会いがあったから。子どもの一心が日本人が集まるエリアに向かうべく一人旅をしている時長い付き合いになっていく友と出会う以外は何人もの大人が通り過ぎてゆくだけだった。又学生時代一心に執心だった女性は彼が日本人だと分かって去っていった。
石子と羽尾
TVドラマの”石子と羽尾”。何となく録画予約した。出だしだけ見て止めた。暫く観なかった。三回目録画されていた時点でまぁ観てみるかと思い何かをしながら流していた。
ぐっと引き寄せられた。
弁護士資格のある羽尾が抱えている、不測の事態が起こった時手が震えて対処法が頭に浮かばないという弁護士として致命的とも思える性質を東京大学出身で、でも司法試験に4回落ちている石子が冷静に対処して問題を解決に導く。それがドラマの柱だ。お互いの無いものを補い合い認め合っていくさまが楽しい。
コンフィデンスマンJP
ダー子、リチャード、ボクちゃんの三人中心に展開する物語をドラマから観ていた。中でもダー子が好きでくるくる変わる表情に釘付けになっている。その表情を作っている三人の会話が好きだ。
映画作成が決まった頃、ボクちゃんが”プライベート”で話題になりプリンセス編に参加するかどうかの危機が訪れた。コンプライアンスがどうのこうの、集客が難しいんじゃないかとかなんとか。作品がとても好きだったからそれを最優先にして欲しいと願った。ボクちゃんが責任感あって、清潔感バリバリの好青年だったらちょっと影響あるのかもしれなかいけれど、全く違うのだから”お願いそのまま三人のコンビネーションを崩さないで”と強く願った。当時その願いが叶って本当に安堵したのを覚えている。
シンクロ
今朝床に落ちた四文字熟語辞典をパッと開いた。”画竜点睛”が目に飛び込んできた。相性とは少し違うが、カチッとハマる何かという点で通じるものがあると感じた。これも何かのメッセージなのか。
他の人では補い合えないことがドラマの世界じゃなくこの世の中には存在する。