先日ある案件の書類選考に洩れた。期待するなんて分不相応と思いつつもどこかで妄想している自分もあって玉砕され落ち込んだと先日記した。
3日前その案件を勧めた担当者から連絡があった。営業した結果興味を持ってくれた会社が一社ある旨を告げられた。
契約
担当者はエージェント契約からマネジメント契約にしたいと持ち掛けてきた。そしてそれぞれのメリットデメリットを丁寧に話してくれた。それをメモしながら何故か心が沈んでいく自分を感じた。調子を合わせる為無理やり気持ちを上げた。前向きを感じさせる声のトーンを意識しながら話していた。
”おめでとうございます。選ばれました”から始まった電話に違和感バリバリ。そこから”気持ちの下降”始まった。そして今芸能界を騒がせてる性加害問題を”あのせいで”という言葉を使って彼は持論を展開したがそれが事実かどうかはさておきその問題を軽視するような言葉を放った。又、旧ジャニーズ問題も昭和時代からあったことを今になって問題にするとはというような感覚で話続けた。片方にしわ寄せがあり我慢させるような環境を問題視しない意識に共感は全くできなかった。違和感ばかり。
更に七頁に渡る契約書は作成に一頁5万円合計35万円かかり、会社がそのうちの20万円は前投資として負担するとのことだった。前述のような業界の悪い体質は言葉の端々に感じたものの、一年更新(更新料は掛からない)だし良い経験になるだろうしYESと返信しようかなとも思った。新しい環境に踏み出そうとする時それまでいた環境に留まろうとする力も働く。人間に備わった防衛本能だと思うがそれではいつまでも変わらない。ワクワクドキドキを追い求めて生活しようと決めた者にとって時に邪魔になるものだ。
両極の思考、感情が入り乱れて苦しんだ。一日しか返信の猶予はなく、ギリギリまで迷っていた。
決定打
返信期日の翌日午前中娘にLINEでこの件の内容(話を貰った時の自身の心情も含め)を送った。彼女は”直感の塊”みたいなところがあり頼りになる。少々守りが固すぎるところは気になるところだが。
彼女は仕事中で昼休みも遅かったらしく夕方近くに返信があった。とても心配して事務所をリサーチしかつ口コミをチェックして悪評を送ってきた。でも新しい世界に飛び込んでみたいと話すと、最初はエキサイトして否定しかなかったが、肯定的な口コミも送ってきてくれてリスクを受け入れ契約するのであれば良いのではないかと返信がきた。
一方で契約書に関し熟考出来るかどうか担当者に確認したら、契約書のコピーが出来ない、持ち帰れないとの解答を貰った。これは会社勤めをした者にとって通常じゃ考えられない。彼女に伝えると同じ意見だった。契約内容を熟考出来ない環境でサインさせるのは詐欺の手法に近い。
担当者は本当に営業して自身に興味を持った会社を見つけ契約するために自身とマネジメント契約を結ぼうとしてくれたのだろう。ただ事務所側に有利な契約書を作成していると思われてもおかしくない状況だ。不平等さをハッキリ認識できたから夕方遅くに担当者に断りの旨を伝えた。
娘にもそれを伝えると”ママの直感当たってること多かったし。なんかおかしいなっと思ったから(自分に)聞いてきたんでしょ!自分でわかってたこと”と返ってきた。その通りだ( 一一)見抜かれていた💦
判断材料
今年に入りくじ引き、じゃんけん等思いがけずいい思いをしてきた。くじ引きは違うかもだが最近のじゃんけんは若干直感を意識した瞬間がある。
職場のお菓子争奪じゃんけんの話を数日前記した。その時の感覚は不思議だった。
”最初はぐー”から次の手を出す間に頭にスッと浮かんできた”チョキ”。それをそのまま出したら結果一位に。毎回ではないがこのように頭に浮かんでくることがある。その時は大抵勝つ。
全て直感に頼ることはどうかと思うけれど頭の中でグルグル考えすぎて苦しくなった時はそれに頼った方がある意味腹をくくれる。どんな結果でも納得できるのだ。
過去読んだアガサ・クリスティーの”ABC殺人事件”にあったポアロの”しばしば直感と呼ばれているものはじっさいに論理的な推論もしくは経験に基づいた印象だ。霊感や当て推量ではない”とあった。今後も直感を感じた時は素直に受け入れようと思う。
一歩
担当者にはエージェント契約は続行するつもりだと伝えた。彼らがマネジメント契約を蹴った者をどう扱うかは分からない。
当事務所への口コミで”お遊戯みたいなドラマだ。それでもいいならどうぞ”と揶揄する言葉を見つけた。それを見て不快だった。真剣に向き合ってる現場を見ているからだと思う。担当者には自分とは相容れない考えがあるが、エンタメに対する情熱は半端ない。大きな事務所に対する反骨精神もある。”愛着”のようなものを少し感じているのかもしれない。
でもその一方で別の事務所の門を叩いてみようとも思う。
色々な経験をしてみたい。