同僚で日本のドラマを観ている人はそう多くはない。全くドラマを観ない人、韓国ドラマしか観ない人が意外に多いのだ。前者は若い年齢層が多いかと思いきやそうでもない。20代は例えばバレエが好きでその音楽を聴きながらストレッチしたり、50代後半の先輩は相撲に夢中で追っかけをしている。趣味に時間を使っている。後者の例としては50歳になったばかりの先輩が韓国ドラマを娘と一緒に楽しんでいる。日本のドラマについて話すのは周りでは二人。話が出来る人は貴重なのだ。

「ラムネモンキー」

今期フジテレビ水曜日夜10時から放送されてる「ラムネモンキー」が楽しみの一つになっている。自身より若いおじさん三人の青春時代と現代が絡み合って描かれているドラマだ。世代が少し違っていても昭和時代に青春を送ってきたことには変わりなく、共通することが多い。三人が中学生時代無邪気に、でも真剣に映画製作に取り組んでいる姿やおじさんになった今顧問の先生を探すべく力を合わせてる姿を羨ましく思った。学生時代同じものに夢中になり協力した仲間は一生の友だちになる可能性は高い。自分もそうありたかった。

中学校時代生徒指導の先生をドラマに出てくる先生と重ねて思い出した。中学時代のその先生は背が低くスリムだった。ダンディなダブルのスーツを着こなしポマードをべったり髪につけ七三に分けていた。顔立ちは整っていたと思う。目が鋭くどちらかというとヤクザっぽかった。

にやっと笑いながら竹刀を手に仁王立ちで教壇に立つと身が引き締まった。ドラマに出てくる生徒指導の先生とはまるで違う。威圧感はあったが理不尽なことを強要することはなかった。

今は竹刀を持って廊下を歩いている先生はもういない。いたとしたら大問題になるに違いない。何故か少し寂しい気持ちになった。

「パンダより恋が苦手な私たち」

上白石萌歌氏、生田斗真氏がダブル主演のこのドラマに軽快なやり取りを期待した。生田斗真氏が数年前出演したドラマ”イケメンパラダイス”での好演が頭から離れなかったのが視聴を選んだ理由の一つだ。

ふたを開けると主人公柴田一葉(上白石萌香)の雑誌編集長の小雪演じる藤崎美玲の言葉が毎回心に残るようになった。

第二話の「編集者ならやりたいことぐらい持ちなさい」と主人公に鼓舞したり、第三話では横柄で周りを見下しているようにみえるカメラマンをなだめて写真を撮ってもらおうと奮闘する中いい加減にしてくれ的な言葉をつい出してしまいてっきり自分のせいで仕事が断られたと思い込んでいた主人公一葉に「たとえ失敗しても私が頭を下げればいいと思っていました。あなたたちの尻拭いなんて簡単です。その為に私たちがいるんですから。だから失敗なんて恐れず存分にやりなさい。それは若い人にしかない貴重な資源です。」と言葉を放つ。

第四話では学生の時からファッション雑誌の編集者に憧れていながらも今の雑誌編集者となったがつてでファッション雑誌に転職するチャンスを得た一葉は転職するか悩む。動物の求愛行動が人間の恋愛相談に役に立つというコラムを芸能人の代わりに文章を書くことになりそのコーナーがネット、SNSでも反響が出てきたことを受け編集長はそれを認めつつ主人公の人生の選択を重んずる姿が印象に強く残った。「数字はあなたの仕事に説得力を与えてくれます。この結果があればどこへ行っても歓迎されるでしょう。あなたの未来はあなた自身が決めなさい。」と一葉の背中を押す。器が大きい。

第五話では副編集長が何日も会社に泊まって様子が変だと気付いた編集長が事情を聞くシーンで大いに笑った。副編集長は家庭で自分がないがしろにされている、仕事でくたくたになって帰った時息子の塾にお迎えだからとか言ってご飯も用意されていなく憤慨した、誰が稼いできてると思ってるんだと言うとキレやがってと妻のことを罵った。それを受けて編集長は「おい、主婦をなめんなよ。飯一食作らなかったぐらいでガタガタ言うな。毎日どんだけ家事子育てやってると思ってるんだ。あんたが安心して働けるのは奥さんが全部家事背負ってくれてるからだぞ。一人で稼いでると思うなよこら。今直ぐ帰って奥さんに土下座しろ」と。痛快だった。

更に五話の最後には”今後あんなこと二度と言わないと(妻に)約束しました”と報告した副編集長に編集長藤崎美鈴は”今後は「言わない」だけじゃなく、「と思うこと」もおやめなさい”と締めくくった。第四話では私生活が完璧じゃない藤崎美鈴に親近感も持った。抜け感のある理想の上司、母親だ。今後の彼女の言葉が楽しみだ。

「終のひと」

注目している役者柿澤勇人氏が主人公の”終のひと”をTVerで見つけた時は迷わずタップした。

葬儀屋で巻き起こる人間関係を題材にしたドラマだ。納棺の儀である湯灌、死装束への着替えの所作は祖母、父と見送った時に美しいと感じていたからか、そのシーンは毎度心を正して観ている。

末期がんに侵されながらも前を向いて仕事をしている主人公の選択は100%賛成できないにしても仕事を愛している姿は美しいと感じた。第六話で父に対するモヤモヤが尊敬に変わったエピソードが語られた。仕事=父親なのかもしれない。そう考えると美しいと感じたのも納得がいく。

遺族の為の葬儀という信念が伝わり心地好い。商売っ気がないところもイイ。静かに深く心にしみわたる。

求めるものの変化

ドラマに求めるものが年齢に応じて変化している(*^_^*)。

恋愛ドラマでも主人公たちの恋愛事情より脇役の言動が気になる。他の人間関係に愛を感じたり、恋愛にしてもコメディ色が強いドラマを好んだり(*^_^*)

これからどんなドラマが好きになるのだろう。その変化を楽しみたい。