眠れぬ夜を過ごした割には元気そうに見えるのかあるいは余り顔色を見ていないのか娘を気遣うことなく母はそれとなく早朝温泉に入りたい旨を伝えてきた。それを察知してこちらから誘った。朝食の前に温泉に入った。

昨晩より人が少なくゆったり過ごせた。朝日が湯面にキラキラ反射して美しかった。

朝食

昨日と同じB1の一角でビュッフェを楽しんだ。昨日と大きく違うところと言えば寿司がない代わりにオムレツを作ってくれるコーナーがあったことだ。そこは行列が出来ていたから食べたかったけれどパスした。

いくらが小皿にもりもりのっていて息子は嬉しそうだった。お代わりしていた(笑)

ヨーグルトを毎朝取る母はガラス張りの冷蔵庫にあったカップヨーグルトを選んだが甘すぎるようだった。コーヒーで口を整えていた。

青い池

今回の旅行で一番行きたかった場所だ。

ただただ行きたい。見たい。理由は分からない。

色々な条件が揃わないと青く光らないと聞いていたから余り期待しないで行った。でも実際見ると青いかどうかは分からないが(緑のようにも見える)水面が鏡になっていて綺麗だった。巨大な宝石を見ているみたいだ。プロの写真家が映したものより実際自分の目で見た方が断然美しい。一人興奮して母や息子に”本当に来て良かった””感激だわぁ”の連発。口から出てくるのだから仕方ない。一人興奮した(笑)

ただ足場が危うい。石や水たまりに母の足が取られるんじゃないかと心配した。人も多かったから興奮しながらも注意深く見守った。

海外からの旅行客、学生も多かった。吹奏楽部と思われる女子高生も少し離れたところで集合写真を撮っていた。

昼食

旭山動物園の近くにラーメン店が数件ある。12時少し前だったから入園前に昼食を取ることにした。ラーメンが苦手な母は食べたいという孫に合わせてくれた(母は口の中がニンニク臭で充満するのが得意じゃない)。

最初駐車場が大きく止めやすいという理由で”熊ッ子ラーメン”に行ったけれどお休みだった。定休日じゃなく臨時休業だった。第二候補だった”特一番”に向かった。駐車場は10台は止められないような大きさだった。もう少し止めやすかったらいいのにと正直感じた。

カウンターに座った。そこにはレトロな車のミニカー、ミニバイクやケロヨン、コーラの瓶のミニチュアなどが飾ってあった。そういえば入口に昔のポストが置いてあった。店主はレトロが好きなのだとそこで認識した。色々周りを見て刺激を受けていても気がまぎれることはなくお腹の虫がうるさくなった。めっちゃ待ち時間が長く感じた。

やっと注文の品がくると皆無言で食べた。自身はネギ塩を食べた。900円だったと思う。スープは魚介ベースだった。初め生臭さを少し感じたけれど麺を絡めると気にならなくなった。ネギが旨味を倍増させた。美味しかった。昭和25年の創業と知り伝統の重みも感じた。

旭山動物園

昨日の雨で予定が狂って時間的にゆとりがないから美瑛の有名な観光地に行かず、旭山動物園に行くことにした。そこで時間を使いたかった。今回で3回目の訪問になるけれどどうしてもそこは外せなかった(弟たちに後でそこを訪問したと伝えたら咎めるようにどうしてそこを選んだんだと言われた)。子どもたちとの体験を懐古するのがその理由の一つだったのかもしれないけれど、それだけではなく突き動かされる何かがあった。この不思議な感覚を表現できないのはもどかしい。ただ癒されに行ったのかもしれない。

↑見るとつられてあくびが出てくる(*´▽`*)

旭山動物園を出る直前、それまで蒸して日差しも強かったのに突然バケツをひっくり返したような雨が降り出した。暫く止むのを待ったけれど止みそうになかったから意を決して差してる傘の意味がないくらいズブ濡れになりながら駐車場に向かった。

ワイパーを最強にしても前が見えづらいから速度を落として走行した(息子の運転)。暫く走らせると雨が止んだ。止んだというより降っている場所から離れたと言った方が正しい。動物園方向を見るとその上空から地上まで真っ白だった。まだ豪雨が襲っているのが分かった。

ただ層雲峡に向かう高速道路(無料)では再び”真っ白”に突っ込んでいくことになった。前が見えない程じゃないけれど高速走行、トンネルがいくつも続いているのは非常に運転しにくい環境だと思った。しかし高速道路を降りると晴れてきた。僅かな距離で天候が違うことに最近はなれ始めているけれどまだ違和感がある。

宿

検索すると四つ星旅館と謳っている朝陽亭に到着した。全体の佇まいがとても閑散としていた。活気を感じることが出来ないという表現が一番近い。”四つ星では( ゚Д゚)???”と。

ロビーには自身と母と息子しかお客はいなかった。ヤッホーと言えばやまびこが返ってくるようだ。ガランとしている。ホールが広い分さびれた感じが強調されていた。受け付けてくれた男性も愛想がない感じ。部屋には浴衣、アメニティがないからエントランスとチェックインカウンターの中間にある棚に置いてあるそれらを自ら持っていくシステムらしい。ビジネスホテルみたいだ。ひょっとしたら海外客を意識しているのいるのかもしれない。

ルームキーもカードじゃなくすぐピッキングできてしまうようなレトロなカギだ。部屋ももっと広いのかと思った。

糞みそに表現していたら母と息子は”昭和チックでいいじゃない””和を感じていい感じよ”と前向きに捉えていた。”自分が選んだ為力みがあったのかも”と自ら反省しもうそれには触れないようにした。

夕食まで時間があったから近くにあるセイコーマートに買い出しに三人で行った。

プレ宴会

車で二分とかからないところにセイコーマートがある。そこでお酒、おつまみを調達し部屋で宴会しようと思った。考えることはみんな同じみたいでレジに列が連なっていた。シャンパン二本、つまみを買い部屋へ直行。ホテルの案内を見るとワイングラスを貸し出すと書いてあった。フロントに電話してとあったみたいだけれどその時はそれに気付かずに直接フロントへ行って受け取った。愛想ない先ほどの男性が対応してくれたけれど、戸惑っている様子で先輩に相談していた。ホテル案内を熟読してないのかぁいと心の中でツッコんだ。

夕食30分前だったけれど”飲んじゃおっか”ということになりシャンパンを開けた。食前酒として(言い訳( *´艸`))飲み始めていい気分になり夕食場所までいった。そこもビュッフェ形式で何となく申し訳ない気持ちになった(母は高級志向)。サーモンのマリネがとてもおいしかった。

新富良野プリンスホテルよりも種類は少なく味も物足りなさを感じたけれど値段を考えると納得できた。でもそこに勝っていた料理はサーモンのマリネだった。滅茶苦茶美味しかった。母もどんな味付けなんだろうと味を真似しようと探っていたほどだから本心から楽しんでいることが分かった。嬉しかった。

プリクラ

お土産コーナーの奥にゲームコーナーがあった。息子がプリクラを撮ろうと誘ってきた。

母は拒絶反応を示した。初めてのことに大体拒絶反応を示す体質だから驚かなかったけれど、今回はお酒も入っているし孫の頼みだということもあってその反応はひどくなかった。背中を押し、有無を言わせず中に押し入れた(笑)

高校生になったようにふざけながらメッセージ通りにポーズをしていった。人差し指を頬に当ててかわいくぅとか、ウィンクしてぇとか(笑)

写真の中の母は現在の自身より若く見えたし息子は女の子に見えた。自身は20歳は若く見える。出てきた写真は実物とはかけ離れているけれどそれでテンションが上がったらそれはそれで意味がある。なにより、ふざけ合えてとても楽しかった。

就寝

部屋でもう一本シャンパンを開けた。母はほとんど飲まず自身もボトル2/3空いた時点で止めた。次の日の運転のことを考えてのことだ。倹約家の(ケチな(^▽^;))息子は勿体ながってそこからボトルを一人で空けた。

母よりも早く寝たかったから止めたともいえる。でも母が上手だった(笑)気付いたら寝ていた。でも少し時間が経ってもいびきにならなかったから安心して寝る用意ができた。

朝までノンストップで寝ることが出来た。幸せだ。