日々同じサイクルの生活している中で時々心が動くことがある。それを書き留めないと先に進めないことがある。また、なぜ心を動かされるのかその理由を自覚した事もあった。今回はそれらを書き留めることにした。

「芋粥」

芥川龍之介の短編”芋粥”の読み始めに”子どもらしい無意味な悪意”という言葉があった。それにフリーズした。これを書かずに読み進められなくなった。

外見も非凡にだらしなく、仕事も同じ役目を繰り返している”五位”は上からも下からも蠅程の注意もはらわれない。そんな彼に対するその周りの人の反応を表現した言葉だ。

これにやられた。

一言でこの世の中の闇を表現するなんて凄すぎだ( 一一)

実は自身にも思い当たることがある。職場の同僚のことだ。

添加物に対する捉え方が人より繊細な同じ年齢の同僚は頭皮だけじゃなく皮膚に対するケアが人と異なる為なのか体臭が強い。外見も健診に引っかかるほど大きい。夏の暑い日の狭い更衣室などではクーラーを掛けても彼女の体臭が気分を悪くさせる。仕事での苦情は一件だが寄せられた。どう対応したらいいか同僚と悩んだ。頭皮の洗い方、回数を具体的に書いた紙(どこからか切り取ってきたもの)を休憩室に貼ったり時にはホワイトボードに意識するような文面を工夫して書いた。その甲斐あってか一年前より気にならなくなっていたがまた最近寒くなった今時々感じるようになったと先輩が騒ぐようになった。

数年前に比べれば気になる回数が減った今でも先輩は陰で面白おかしく彼女の体臭、容姿、言動に触れる。本人が出社していない日はそのことに同意を求められたりする。実際に被害があったりしてその人の人格を非難するのは別だがそれ以外で裏で悪く言うのには抵抗がある。でもその一方で自分の中に意地悪な子どもも住んでいると意識した。今回芥川龍之介にそれを見透かされたようだ。

”子どもらしい無意味な悪意”というフレーズは自分を戒める言葉となった。

「ライオンの隠れ家」

以前も触れた今クールのドラマ「ライオンの隠れ家」は心の癒しとなっている。第七話の佐渡島へ渡る船上の三人のやり取りは最も好きなシーンの一つとなった。

船上でみっくんが写真を撮ろうとした時ライオン(愁人)がイェーイと言いながらさっとそのフレームに入ってくる。ライオンのいたずらっ子のような生き生きとした表情がとてつもなく好きだ。癒される。幼い時の息子も確か同じような表情をしていた。

また、ひろとの同僚の親せきが持っている”別荘”での最初の晩寝床を作ろうとひろとが持った布団の上にダイブするライオンのはしゃぎっぷりも幼かった子どもたちと重なった。こんなに魅かれるのはそこに理由の一つがあるようだ。

みっくんの成長、ひろとの人間性が生むプラスの引き寄せも気持ちがいい。

今、三人の醸し出す”空気”が何よりの心の栄養だ。

出し入れ

本、ドラマ、映画などでこれからも心痺れる言葉、場面に出合いたい。

脳が要求しているのだ(*´▽`*)刺激はアンチエイジングにも効果があるらしい。

物事には入れたら出す作業が必要だ。次の刺激のためにスペースを空ける必要がある。それがこのブログで出来ている。とても大切な存在だ。有難い。